デュプレックス鋼とは何ですか?

二相鋼とは、オーステナイト系(面心立方結晶構造)とフェライト系(体心立方結晶構造)の相からなる二相組織を有するステンレス鋼の一種です。この二相組織は、クロム、ニッケル、モリブデン、窒素などの元素を含む特定の合金組成によって実現されます。
最も一般的な二相ステンレス鋼はUNS S3XXXシリーズに属します。「S」はステンレスを表し、数字は特定の合金組成を示します。二相組織は様々な望ましい特性を併せ持ち、二相鋼は様々な用途に適しています。二相鋼の主な特徴は以下のとおりです。
1. 耐食性:二相鋼は優れた耐食性を備えており、特に塩化物を含む過酷な環境において優れた性能を発揮します。そのため、化学処理、石油・ガス、海洋用途に適しています。
2.高強度: オーステナイト系ステンレス鋼と比較して、二相鋼は強度が高く、高い機械的強度が求められる用途に適しています。
3. 優れた靭性と延性:二相鋼は低温下でも優れた靭性と延性を維持します。この特性の組み合わせは、材料が変動する荷重や温度にさらされる用途において非常に有効です。
4. 応力腐食割れ耐性: 二相鋼は、引張応力と腐食環境の複合影響下で発生する可能性のある腐食の一種である応力腐食割れに対して優れた耐性を示します。
5. コスト効率が高い: 二相鋼は従来のオーステナイト系ステンレス鋼よりも高価になる場合がありますが、その性能特性により、特に耐腐食性と強度が重要となる用途では、コストに見合う価値が得られます。
一般的な二相ステンレス鋼のグレードには以下が含まれる。デュプレックス 2205 (UNS S32205)およびデュプレックス2507(UNS S32750)です。これらのグレードは、化学処理、石油・ガス探査、海洋工学、パルプ・製紙などの業界で広く使用されています。

2205 デュプレックスバー    S32550ステンレス鋼板300x240    31803 デュプレックスパイプ


投稿日時: 2023年11月27日